こんにちは。
正しさはいらない
さて、そもそも
「正しい立ち方」をしてください、
と言われたら
どうやって立ちますか。
おそらく
一般的に言われていることは
耳の穴、肩、大転子、膝、くるぶしが
ゆるやかな直線の上にあること、ですね。
横から見て
膝や腰、背中や肩、首が
極端に前に出すぎたり、後ろに反りすぎたり
しないことは
身体の構造上、合理的なことです。
また、ちょっと詳しく言うと
その直線に対して、水平面となる
身体にある隔膜が歪まないように立ち、
歪まないように座る
(この時は座骨の位置が重要になります)
ことによって、
さらに「ニュートラル」にいられます。
これが一般的に言う
「正しい立ち方」「正しい座り方」
なんだろうと思います。
ただ、
「はい、これで姿勢が良くなりました」
と、写真に撮られるのなら
それでもいいんです。
誰が見てもわかるような
「正しさ」なんです。
ただ座っているだけで
でも、私たち表現者は
ずっと微動だにしない状態で
立っている、座っているわけではないのです。
もし、微動だにしない立ち方であれば
なぜ、そうやって立っているのかの
理由があるはずです。
なにかを表現するために
そうやって立っているのであって
正しい立ち方をするために
「美しい」姿勢を見せるために
立っているのではありません。
ショーモデルであっても
それは一緒です。
自分の美しさを見せつけるのではなくて
洋服やかばんや靴などを美しく見せるために
座り、立ち、歩き、動くのです。
楽器の演奏家や、
声優やアナウンサーも、
もちろん一緒です。
「正しい楽器の構え方」は
あるのでしょうが、
そこから絶対に逸脱せずに演奏することは
不可能です。
感情や思考の揺れが
立ち方、座り方に影響を与えるはずだからです。
これは、表現する内容によって
身体を動かせ、ということではありません。
まだあまり上手ではない、
習いたての人の演奏や表現が
感情を抑えきれずに
身体をくねらせたりするのとは違うのです。
ただ立っているだけ
座っているだけであっても
そこに悲しみがあるのか
喜びがあるのか
それを表現するには
「正しい立ち方」「正しい座り方」
は相容れません。
では
正しい立ち方、座り方なんて
いらないのか、ということに
なりそうですが
いえ、それを越えたところに
もっと大切なものがあります。
小さなヒント
言いたいこと、
表わしたいこと、
外へ向かって
自分を開こうと思うとき
まず最初に動いてしまう
身体の部分はどこですか。

