こんにちは。
今回は「緊張してはいけないの?」
について、お話をしていきます。
お悩みベスト3
ブレイクスルー呼吸®セラピーは
もともと、プロの表現者の方々に向けて
行っていました。
いろいろな勉強を重ねてきても
思うように表現できない
やりたいことと、できることが違う、
本当はできるはずなのに、なぜ、と
悩んでおられる方や
もっともっと深く広く究めたいと
理想に向かって邁進なさる方、
自分は何者なのだろうと、もがく方の
道を照らす光や、支える杖になりたい、
と思ってきました。
そのうちに
経営者、サラリーマン、OLさん、
学生さん、主婦の方など
プロでない方も
レッスンに来てくださるようになりました。
その方たちの「最初のお悩み」は
(あえて、最初、と書いたのは
その方たちの心の奥底の本当のお悩みは
別なものだったとわかったからです)
「人前で緊張しないようになりたい」
「言いたいことを遠慮しないで言えるようになりたい」
「明るくはっきりした通る声になりたい」
がベスト3でした。
このうち、
「緊張しないようになりたい」は
プロの方の大きな悩みでもありました。
同じ悩みを抱えていらしたんです。
こういうとき、よく、質問されるのは
「先生は緊張しないんですか」です。
緊張しないわけないです。
もう、ものすごーく緊張します。
なにをやっても緊張します。
舞台袖で、とっちらかってます。
共演者に笑われるぐらいです。
緊張しない薬があるなら、
瓶ごと飲みたいぐらいです。
でもそれでいいんです。
緊張して当たり前だし
緊張する方がいいこともあるって
わかってるので、
緊張しない薬があったとしても
結局飲まないんです。
そう言っても
「いや、でも緊張は困るんです」
ってお答えが返ってきます。
そりゃそうよね。
頭が真っ白になって
言いたいことが言えない、
せっかく練習したのに全然できない
悔しいし、悲しいし、落ち込むし、
人からは笑われるし。
もうやめた!
あーあーあーもうやめてやる!
やめますよ!
やめらんないけど!
になりますよね。
緊張は表現と一体
でも、実は
どうしたら緊張しないか、を
考えても、答えはありません。
緊張しない方法、は
もしかしたらあるのかもしれないけれど
緊張はしなくなったとしても
それだけです。
緊張と表現は一体だからです。
【自分の緊張ヒストリーを振り返る】
手始めに、
どういうときに緊張するか
ご自分のパターンを
思い返してみましょうか。
たとえば私の例です。
人前でしゃべったり動くのは
緊張しないけれど
(と言ってるけど、少しは緊張する)
演奏の時は盛大に緊張します。
さかのぼってみます。
(音楽の専門のお話になってごめんなさい)
5歳の時にピアノを始めました。
巨大なドの音符が書かれた本で
右手と左手で交互にドを弾く、という
今では考えられない、
アナログなレッスンでした。
約1年半後の小1の時に
初めてのピアノの発表会がありました。
バッハのアンナマグダレーナ曲集からアリアと
ブルグミュラーの貴婦人の乗馬を弾きました。
日本で生まれ育った小1の女の子ですから
貴婦人も乗馬も、そりゃなんだ、でしたが
本番はとっても楽しく、スキップ状態でした。
先生にも褒められて「あたし、天才かも」
と丸くて低い鼻をさらに丸く膨らませていました。
5年生の時の発表会で
ハチャトリアンのトッカータを弾きました。
フラットが6つもついてて、
おまけに楽譜がなんかの図形みたいに見えて、
「眼の検査だあああ」と
目を泳がせながら、楽しく弾きました。
このとき、なぜか本番で
途中を1ページほど飛ばしてしまいました。
先生に「緊張したの?」と聞かれましたが
「いえ、緊張しなかったです」と答えました。
たまたまそうなっちゃった、と思っていて、
本人としては大成功だと思っていました。
似たような音型ばっかりなんだから
しょうがないじゃないの、と
本気で思っていました。10歳だからね。
そして大学受験の
副科ピアノの試験の時。
モーツアルトのソナタでした。
最初の左手の和音を弾いたら
なんと指ががくがくになっているのに
気づきました。
え?と思った次の瞬間、
右手のパッセージを弾こうと思うのに
鍵盤から指が浮いて、ふわふわに。
鍵盤と指の間に磁場があって
指が鍵盤に降りない感じ。
うわあああ、これが緊張か。
これがあがるってことか。
初めて知った。これか。これなのか。
3分の演奏の間、
ずっとその「感動」に浸って終わりました。
そこからです。
緊張するようになったのは。
いつから緊張するようになったのか
どんなきっかけだったのか。
ここを振り返ることは
ご自分の表現について考えることに
大きくつながるのです。
つづく。
小さなヒント
本番の後の
「自分へのご褒美」って
ありますか。

