こんにちは。
今回は
なぜ本番がうまく行かないことがあるのか
ということについて
お話します。
身体のスイートスポット
大昔の話なんですが
趣味でテニスにハマっていたことがあります。
ハマっていたといっても
週に何回か、お友達とラリーをしたり
スクールに通っていた程度なのですが
その時に
がんばらなくても
ボールがすこーーーーーん、と
当たって飛んでいくのを
経験したことがあります。
いわゆる
ラケットのスイートスポットに
うまく球が当たったんですね。
今のラケットは
進化していて
ちょっとぐらいずれても
うまく打てるらしいのですが
そのころの(いつ・・・?)
ラケットは今と違って
原始的な作りでしたので(いつ・・・・?)
スイートスポットが狭く小さく
きちんとそこに当てないと
うまく飛んでくれませんでした。
なので、
どんな態勢でも
どんな返球が来ても
いつでもどんなときでも
そのスイートスポットに
当てられるかが、
上達のカギなのだと
教えていただいていました。
スイートスポットは
「芯を捉える」という言い方も
されていて
正しい芯がすこーんと通ったときの
気持ちよさと抜け感とパワーは
病みつきになるものでした。
実は
表現も同じです。
その方だけの、
その方にしかわからない
身体のスイートスポットが
あるのです。
スイートスポットを育てるのが練習
いつでもどんなときでも
その身体のスイートスポットに
きちんとハマるようにバランスを取る、
それが練習ということです。
ここまでは
ほとんどの方が
「うんそうそう、そうでーす」と
納得してくださるんですが
問題はここからなんです。
ラケットのスイートスポットは
固定されています。
そういう設計の元に
ラケットが作られているからです。
でも、身体は固定されていません。
毎日違います。
いえ、一日のうちでも
朝昼晩、変わります。
午前中と夕方では全く違うし、
なんなら本番で、途中の休憩挟んだら
変わってしまうし、
それだけではなく、
他人からかけられた
ある一言でも変わってしまいます。
フィジカルな面、メンタルな面、
両方からの影響を強く受けるのです。
スイートスポットの位置を
練習のときに
「あ、ここだ」とアタマで設定して、
忘れないように
何回も何回も繰り返して
身体に叩き込んだとしても
いきなり本番で
大コケするのは
ある意味、仕方がないことでもあるのです。
それがないように
「練習は裏切らない」から
ひたすらひたすら自分を追い込んで
絶対に揺るがないように、と
努力していらしても、
時にはその努力から
裏切られることもあります。
努力が不要なのではありません。
努力なくしては、何事もできません。
けれど、
身体の思いはまた別のところにあるのです。
だから、スイートスポットは
固定するのではなくて
育てる方がいいのです。
小さく固めるよりも
フレキシブルに対応できるように
ケアしながら育ててあげる方が
痛みが少なくなるように思うのです。
柔軟な呼吸が表現を生む
ご自分の身体、
そしてご自分の心の中に
柔軟さを求めるには
呼吸が導いてくれるのを
味わうのが一番楽だし
効率がいいと私は思っています。
なぜなら
呼吸はいつも動いているからです。
ゆったり、のんびりした呼吸が
できているときに
硬さは生まれようがないのです。
それは何かに集中しているときも
一緒です。
集中した呼吸は一見、
きりっとした
硬いテクスチャーを
持っているように思えますが
その奥には深いものが流れています。
私たちが何かを表現するときの
深くて豊かなエネルギーは
そのような呼吸から生まれます。
そしてそのような呼吸が
フレキシブルなスイートスポットを
作るのです。
セリフや曲のフレーズや身体の動きを
導くような呼吸をするときに
その方のスイートスポットが目覚め、
本当の表現が生まれます。
それには
ご自分の呼吸がどんなものなのか
呼吸にきちんとフォーカスし
身体と心がつながる時間を
作ってあげることが大切なのです。
小さなヒント
息を吸って、どれだけ長く吐けるか
実験してみてください。
息も絶え絶えになるくらい、ギリギリまで
伸ばした後に、一度に吸い込んだ息の量、
多かったですか、少なかったですか。

