こんにちは。
身体の自由、心の自由、
その鮮やかな動きについて
改めて考えさせられることになった
オーボエ奏者の方のレッスンのお話の続きです。
方法論では解決できない理由
私たちがパフォーマンスをするとき
まず最初に考えるのは
スキル、テクニック、だと思うのです。
こういうことを伝えたい
こういうことを表わしたい
こういうことを分かち合いたい
心の中の思いを
どうすれば表現できるか、
その方法を模索するのです。
これはプロの表現者に
限りません。
「●●に効果的な話し方」
「伝わる言葉」
「感動させるには●●が必要」
「説得力のあるスピーチとは」
「成約率がアップするトーク」
などなど、
ネットでも書籍でもyoutubeでも
探せば山のように出てきます。
そして
山のように出てくるということは
「全ての人に絶対に効く方法」がない、
ということでもあります。
なぜか。
ひとりひとりが
みな、違うからです。
身体も違うし、心も違う。
何もかもが違うんです。
だから、
方法論では解決できないのです。
何もかも違う私たちですが、
ひとつだけ同じなのは
「心の思いを身体を通じて表したい」
ということです。
どんなツールを使うか、
それぞれ違っていても
その思いは変わらないのです。
ただ、ここで
大きな問題があります。
それは
「心の思いを身体を通じて表したい」
その理由です。
なぜそういうことがしたいのか、です。
本当にその仕事が好きですか
こういうことを書くと
反発が起きるかもしれません。
でも、とても大切なことなので
あえて触れようと思います。
ボディーワークを教えつつ
オーボエ奏者でいらしたAさんが
ご自分の演奏に不安と不満を抱えて
レッスンに来てくださったとき、
私が抱いた違和感が、
実はもうひとつありました。
それは
「本当にオーボエが好きなのかな」
でした。
これ、実はアマチュアの方には
あまり感じないポイントです。
でもプロの表現者の方に
時々、強く感じることがあります。
つまり、
何を目的にそのお仕事をしているのか、
本人も気づいていなかったり
自分のためではなく、誰かのために、
もしくは誰かに評価を得るために
なさっている方が想像以上に多いのです。
Aさんの本当の思い、
音楽を表現したいのではなく
人間関係や家族関係や
自分自身への怒りや苛立ちや
悲しみやもどかしさや
誰かに褒めてもらいたいとか
すごいねと認めてもらいたいとか
Aさんのレッスンでは
そういう気持ちを自分で見つめられるような
ボディーワークとカウンセリングを
丁寧に丁寧に行っていきました。
演奏するときの身体の使い方に
瞬間的にブロックがかかったり
呼吸がうまく入らなかったりすることを
手掛かりに、少しずつひも解いていったら
ある日、いきなり「わかったような気がします」
と静かにお答えになった瞬間がありました。
Aさんは特に高音について
悩みを抱えていらしたのですが
その響きの問題は
オケの中での立ち位置に
ご自分で思うよりも重い気持ちを
抱えていたことにリンクしていたことに
気づかれたのでした。
その日のレッスンは
涙が出てしまいそうな
感動的な、
でもとても静かな時間と空間だったのを
覚えています。
どうすれば自由になるのか
How toものがすべていけないとは
思いません。
けれど、
身体を自由にするようなボディーワークだけで
解決しないような
深くてこんがらがった軛を
身にまとってしまった方には
How toものは意味がないのです。
身体を自由にするには
心を自由にしなければなりません。
身体と心の自由をつないでいるのは
呼吸です。
呼吸が自由になって初めて
身体も心も解放されます。
ここをお読みの皆さま、
自由な呼吸をしていらっしゃいますか。
もし、うーん、と迷われる方がいらしたら
なぜ「しています」と即答できないか
理由はわかっていらっしゃいますか。
次回は自由な呼吸について
お話します。
つづく。
小さなヒント
あなたは自由ですか。
自由になりたいですか。
あなたの自由ってなんですか。

