こんにちは。
ここのところ、
呼吸のお話がメインだったように思うので
声についてのお話をしようと思います。
声。
もうなんていうんですかね、
トピックが大きすぎて深すぎて
何を語ればいいんでしょうか。
声の話なら
あと50年ぐらい語り続けられますが
そんなに長生きはしないと思うので
(図々しいから生きられるかもしれないが)
ぼちぼち、していきます。
声に悩みがあるから
もし、なんですが、
「あなたの声、嫌い」
って言われたとしたら
どう感じますか。
どう感じる、って
そんなこと言われたら、
ショックで立ち直れないか、
もしくは
「あたしだってあなたの声、嫌いなんですけど」
って言い返して、すっきりするのか、
もしくは
「あーら、この人、耳が悪いのね」と
気にしないか、
ま、いろいろパターンはあると思うのですが
本当は、想像以上に、傷つくんですよね。
声はその人を表わす
アイデンティティなので、
自分の声が他人にどう捉えられているか
気になるのは当然なんです。
反対に、無意識のうちに
他人の声の印象によって
その人となりを
判断することもしています。
例えば、容姿や生い立ち、職業や思想など
声以外の情報が先にあって
こんな人だろうなと思っていても、
その人の声を聴いて「え!」と驚き、
最初の印象がひっくり返ること、
よくあります。
だからこそ、
声に悩みを抱える人は多いです。
声の仕事をしていると
さぞかし、悩みなんかないだろう、
むしろ、声に自信があるから
そういう仕事をしているのだろうと
思われがちなのですが
そうではなく、
むしろ、声にコンプレックスや
問題を抱えているからこそ、
そういう仕事をすることになっている人は
少なからずいらっしゃいます。
なんで?と思うかもしれませんが
そうそうそうなのよ、と
うなずいてくださる方、
ここを読んでくださる中にも
多くいらっしゃるはずです。
ああいう声と、こういう声は違う
女優さんやモデルさんを目にして
「ああいう顔になりたいなあ」
「ああいうスタイルになりたいなあ」
と同じ感覚で
「ああいう声になりたいなあ」と
思ったこと、ありますか。
世の中には「美声」に生まれついていて
人によって好みはそれぞれあれど、
うっとりするような持ち声の人が存在します。
以前、レッスンに来てくださった方で
「●●さんのような声になりたいので、
そういうレッスンをしてください」と
おっしゃる方がいらっしゃいました。
●●さん、を知らなかった私、
youtubeで調べたら、なるほどなるほど、
とても素敵な声の持ち主でした。
さて、お読みの皆さま、
これを読んでどう思われましたか。
もしかしたら
「いやいや、人間違うんだから無理でしょ」と
思われたかもしれませんが
実は無意識に、こう思っていらっしゃる方、
すごく多いのです。
本当の声が軽くて明るいのに、
ボリュームがあってどっしりした声が好きで
そちらの方向に寄せた勉強をしている方、
自分の持っている舌の動きの特性よりも
好きな方のしゃべりの舌の動きをなぞらえて
すべてその話し方になっている方、
声だけではありません、
「ああいう音を出したい」
「ああいう演技がしたい」
「ああいう動きをしたい」
憧れの人の「ああいう」にハマってること
たくさんあるのです。
そこに「私」はありません。
他人の真似をしても、
それ以上にはなれないんです。
ああいう声になりたい、のと、
こういう声になりたい、のは
違います。
こういう、というのは
明確な形容詞で表されるので
そこへ向けて、行動を起こすことが
できるんです。
また、なぜ「こういう」声を
目指すのか、目指したいのか、の
理由や目的もはっきりします。
それはつまり
ご自分のありかた、生き方に
大きく関わってくるのです。
あなたはそのままでいい・・・と言われても
よく、
「あなたはそのままでいいんだよ」
っていうセリフがありますが
いやいや!そのままでいいわけないのよ、
だってもっと上を目指したいのよ!
もっとこういう表現がしたいのよ!
もっと美しい世界に行きたいのよ!
そのままじゃダメなんですけど!
って思ってるわけで
(え?私だけ?)
そのためにも、自分の中で
「こういう●になりたい」と強く思うことは
大切だと思っています。
もし、
「ああいう●になりたいな」と
ぽわーんと夢想するレベルで
満足してらっしゃるとしたら
それは大変もったいないです。
だからこそ、
声の問題は、
表面的なテクニックにとどまらず
自分そのものにアプローチする必要が
あるのです。
つづく。
小さなヒント
自分の声、自分の音、自分の動きを
形容詞で表すとしたら
どんな言葉を使いますか。

