こんにちは。
基礎からやり直し?
Bさんのレッスンは
Advancedコースとして
表現者に特化した内容なのですが
おひとりおひとり、
表現そのものに対する考え方や
目標、目的が違うので
実際に行うことも
変わってきます。
とはいえ、
以前に
「メイキャップレッスンではなく、美しい素肌を取り戻す」
の例えでお話したように
まずは
クレンジングとして
今までのいらないもの、
自分の表現を阻害していたもの
などを落としていくことを
行うことが多いです。
ただ、こういうと
「今まで身につけてきたことを
全部捨てて、一からやり直すのか」
とお思いになる方が
いらっしゃるようですが
それは違います。
よく、コーチや指導者が
「あーもう全然ダメ、
基礎からやり直し」と
言い渡すことがあるんですけど
あれって
どういうことでしょうね。
いつの基礎からやり直すんだよ、って
思いませんか。
もう何十年も勉強してきて
プロとして活躍してきて
そのうえでどこのどんな部分を
どのようにやり直すのか
そしてそれはいつになったら
できるようになって
それができるようになったら
どんなことが待ってるのか、
そこまで考えての
「基礎からやり直し」
なんですかね?
間違いに戻る
Bさんは6回目のレッスンの時に
いきなり
「私、今までのやってきたことが
全部間違っていたことがわかりました。
なので、基礎からやり直しします。
今までのことはすべて捨てます!
生き直しします!」
と高らかに宣言なさったので
びっくりしました。
いやいやいや。
全部なんて
捨てらんないでしょう。
もうすでに生まれて何十年も
経ってるのだから
それは無理なんですよ。
もちろん、
そういう気持ちはわかるんです。
ショックもあるしね。
でも、
ああ、今まで
私の目指してきた方向は
自分にとって
必要なことじゃなかったんだな、
やっちゃったな、ミスったな
ぐらいならいいんですが
「全部やり直し」って
なっちゃうと、
それは違うんです。
全部やり直し、と思う方に限って
ちょっとも改善できないんです。
正しい方向、
もしくは、
自分にふさわしいと思える方向に
気づいたら、
ただ
そちらを向けばいいんです。
そうすれば、今までのことが
できなくなるから、
それでいいんです。
そうお話したんですが
Bさんは
「いやもう、ハノンからやり直します」
と頑なでいらっしゃいました。
わかりました、
そしたら、
思うようになさってみてくださいね、
そして結果を聞かせてください、
そう言って
その日は帰っていただいたのですが
案の定、次のレッスンの時に
「もうなんだか、すべてわからなくなりました。
結局、元の状態に戻ってしまいました」
とのことでした。
間違った弾き方だと
Bさんは直そうとしたけれど
そこから逃れられなかったそうです。
できないことがチャンス
勉強熱心で
あれもこれも、とがんばって
いろんなことを取り入れることは
大切なことなんですが
(それをやらなければ、ただの怠慢)
ご自分の軸がないと
いつも振り回されるだけに終わります。
新しい(と思われる)方法や論理に
出会うたびに
今までのものを捨てて飛びつこうと
するのですが
それまで培ってきたものすべてが
悪いわけなんかないんです。
身体は賢いので
アタマが間違った方向に導いたとしても
全部が全部、言うことを聞かないように
できています。
なので、
なぜかうまくいかない、
何を試してもダメだった、
というときは
身体の言い分を聞くチャンスです。
ブレイクスルー呼吸®セラピーが
「いろいろやったけど、なんだかうまく行かない」
「あともう一歩なんだけど」
「ホントにこれでいいのか、どこかで不安」
「なんだかよくわからないけど、なんとかしたい」
という方(技術的だけでなく、精神的にも)に
フィットするのは、このためなのです。
Bさんはもう一度
ご自分に対して、
ご自分の演奏に対して
ご自分の立ち方について
考えることとなりました。
つづく。
小さなヒント
できない原因を探すのは楽しいですか。

