集中力と表現力を100%引き出す
解剖学、心理学に基づく 呼吸レッスンです
呼吸が あなたの人生を変えます
ブレイクスルー呼吸®
少し間が空きました。
前回はいまの自分を見つめるときに
立ちはだかる強敵がいる、
それが「若い時の自分」ですと
いうところをお話しました。
続けます。
今、生きている
昔は・・と
言い出したら、歳を取った証拠なのですが
無意識に口にしていること、
結構あるのではないでしょうか。
昔はもっと疲れなかった。
もっと簡単に覚えられた。
もっと無茶ができた。
もっと声が出た。
もっと人前に出ることが楽しかった。
昨日の自分と比べるくらいならよいのですが、
20代、30代の自分を突然連れてきて、
今の自分と競わせ始めると、
勝ち目なんて、あるわけないのです。
以前、レッスンに来られた声楽家の方も
そうでした。
若くして大きな活躍をなさっておられたのですが
40代半ばに急に声が出なくなったことに
気づかれたそうです。
思うように歌えない、
表現したくてもできない、
前はできていたのに、なぜ、なぜ、と
焦りと衝撃とどうしたらいいかわからない
沼に沈んでいるかのようだと
おっしゃっておられました。
若い頃には、
多少無理な身体の使い方をしていても、
体力や勢いで
なんとかなってしまうことがあります。
声でも同じです。
力で押したり、
必要以上に息を使ったり、
身体のどこかを固めたりしていても、
そのときには出せてしまうのですね。
ところが、
年齢を重ねるにつれて、
そうした力技が少しずつ通用しなくなります。
同じようにやっているのに
うまくつながらなくなるのです。
初めは小さなスランプだと
思っていたけれど
どんどん悪化してしまって
いろんなところに救いを求めて
手当たり次第に試してみるけれど
思うようにいかない、
できなくなった、衰えたんだ、
もう使い物にならないんだ、と
思う羽目になったりします。
けれど、
本当にすべてが衰えたのでしょうか。
もしかすると、
それまで身体の余力で隠れていた「ムリ」が、
隠せなくなっただけなのかもしれません。
本当の自分が表れただけ、なのかも
しれないのです。
昔と同じ方法で、
昔と同じ結果を出そうとすれば、
当然苦しくなります。
「以前はできたのだから、今もできるはず」と
そう思えば思うほど、
身体に命令を出すようになります。
もっと頑張れ、もっと声を出せ、もっと動け、と
急に筋トレに励んだりします。
新しい〇〇メソッドを取り入れたりします。
けれど身体は、そんな簡単に
切り替わらないし、
過去の記憶でも動いてくれません。
身体が生きているのは、
いつでも「今」です。
今のあなたの身体に
必要なものと必要でないものを
仕分けする必要があるのです。
「昔よりできなくなった」と感じたときには、
「何を失ったのだろう」のではなく
「今の身体が欲しているのはなんなのか」が
わからないうちに
うろうろ動いても、得るものは少ないのです。
本当の私って??
「本当の私はこんなもんではない」
この言葉をよく考えてみると、少し不思議です。
「本当の私」とは、
いったい誰なのでしょう。
今よりもっと仕事ができる私。
もっと人から認められている私。
もっと自信がある私。
もっと自由に話せる私。
もっと魅力的な私。
私たちはいつの間にか、
頭の中に
「本来こうであるはずの自分」を
作っているように思うのです。
そして、今ここにいる自分を、
その理想の姿と無意識に比べます。
すると、当然ながら、
今の自分には足りないものばかりが
見えてきます。
もっと自信を持たなくては。
もっと積極的にならなくては。
もっと堂々としなくては。
もっと人とうまく話せるようにならなくては。
「もっと」がどんどん増えていきます。
これは、声や身体でも
まったく同じことが起こります。
もっといい声を出そう。
もっと響かせよう。
もっと大きく。
もっと若々しく。
もっと表情豊かに。
もっと感情を込めて。
本人は良くしようとしているから
方法を探し回るわけですね。
ところが、
その「もっと」が増えるほど、
身体に余計な仕事が
増えていくのです。
あなたは
ご自分の身体を、
今のご自分の身体を
どうやって把握していらっしゃいますか。
できない、という観点で見るのではなく
フラットに、客観的に
見ることができますか。
今、呼吸がどうなっているのか。
どこに力が入っているのか。
どこが動いているのか。
どこが動かなくなっているのか。
そういうことよりも、
「もっと良くならなければ」
という目標の方を見ていませんか。
けっして現状に甘んじることではないんです。
「私はこの程度だから仕方がない」と
諦めることでもありません。
今の自分を知るというのは、
今ある身体、今ある能力、今ある経験を、
ちゃんと使えるようにすることです。
つづく。
昔は〇〇だったんだよ、と
過去の栄光を語ってしまうおじさんは
周りからなんと言ってもらいたいのだと
思いますか。


コメント